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MOOCについて話してみよう

MOOCとは?

MOOCとはMassive Open Online Courseの略で、「世界中の誰もがオンラインを通じて大学の講義を始めとした教育を無償(低額)で受講できるようにすること」を目的に立ち上げられた、大規模な公開オンライン講座を意味します。2008年頃にカナダの大学で取り入れられて以降、海外や遠方の教育機関の講義を手軽に視聴・受講できると、世界各国の教育機関で広がりを見せています。基本的にはどの講義も年齢・性別・学歴など関係なく受講できる形になっています。本人の学習意欲さえあれば、世界中のあらゆる教育を受けることが可能なため、新しい教育の形として注目されています。

今なぜ「MOOC」が注目されているのか

MOOCが注目されている背景には、幅広い年齢層に対する教育効果への期待があります。従来、大学で講義を受ける場合は、その大学の入学試験を受けて合格した者しか受講できませんが、MOOCの場合、誰でも受けられるという利点があります。さらに受講場所も選ばない上に、大学で実際に学ぶよりコストが低い(大概が無償)こともあり、経済的な理由から大学進学を諦めた人(諦めざるを得ない人)にとって、新たな学びを得る機会となります。仕事や家事、育児などで忙しい人にも推奨されています。

MOOC関連ワードをCHECK!

Online Meeting
(オンラインを活用した会議・打ち合わせのこと。MOOC同様、ネット環境と端末さえあれば場所を問わず会議が行えます))
e-learning
(eラーニング。パソコンやデジタル端末を活用して学習することで、MOOCもこのeラーニングに該当します)
OCW: Open Course Ware
(大学や大学院などの講義内容やその関連情報を、インターネットを通じて無償で公開する活動のこと。受講時に議論やテストの場があるMOOCに対し、OCWは情報の閲覧のみです)

世界各国のMOOC事情を学んでみよう!

  • U.S.A.-アメリカ-

    大学以外の企業も進出
    講座ジャンルも豊富

    MOOCをいち早く取り入れたアメリカでは、スタンフォード大学などの講義が受けられる「コーセラ」、ハーバードとマサチューセッツ工科大学による「エデックス」といったサービスが展開。さらに「ユダシティ」というサービスでは、GoogleやAmazonなどの企業による講義も行われています。

  • The United Kingdom-イギリス-

    博物館や図書館など
    公的機関の参画も話題に

    イギリス初となるMOOC「FutureLearn」は、大学だけでなく大英博物館や英国図書館、ユネスコなど公的な機関が参画している点がポイントで、多彩な講座を受講することが可能です。日本の慶応義塾大学も参画しており、所蔵する書物や芸術作品を通じた日本文化の発信に取り組んでいます。

  • Japan-日本-

    専門機関が設立されるも
    認知度・普及率向上が課題

    日本では2013年に日本オープンオンライン教育推進協議会(JMOOC)という団体が設立され、各大学や企業、著名人の参画など、講座数は増加傾向です。しかし、専門性の高さに挫折する人や無料という手軽さからすぐにやめてしまう人なども多く、認知度・普及率が課題とされています。

MOOCに関するフレーズを覚えよう!

  • MOOCs are expected to be a lifelong learning tool because they can be taken regardless of education, age, or gender.

    (MOOCは学歴や年齢、性別に関係なく受講できるため、生涯学習のツールとして期待されています。)

  • Generally, students don't obtain a degree through MOOCs, but more and more universities are issuing certificates of completion.

    (一般的にMOOCでは受講による学位の取得などはできませんが、修了書を発行する大学が増えています。)

  • One of the reasons students drop out of MOOCs quickly is that it's difficult to stay motivated when you're studying by yourself.

    (MOOCが長続きしない理由のひとつは、1 人で受講するためモチベーションを維持できないことです。)

  • Japan's unique MOOC "JMOOC" also offers courses in a wide range of genres, such as computer programming, business administration, and cancer prevention methods.

    (日本独自のMOOC「JMOOC」でも、コンピューターのプログラミングや経営学、がんの予防方法など幅広いジャンルの講座が受けられます。)

MOOCについて話してみよう

  • 先生:

    「Do you guys know the term MOOC?」

    (皆さん、MOOCという言葉を知っていますか?)

  • 生徒:

    「No, I've never heard of it. What is a MOOC?」

    (いいえ、聞いたことがありません。MOOCとは何ですか?)

  • 先生:

    「MOOCs are courses that can be taken online. You can take courses on a variety of subjects free of charge.」

    (MOOCはオンラインで受けられる講座のことで、さまざまな内容の講義が無料で受けられます。)

  • 生徒:

    「Can anyone take a course?」

    (誰でも受講することができますか?)

  • 先生:

    「Yes, anyone can take a course. You can watch lectures at universities in the United States, and there are many opportunities to interact in English, so it is also useful for learning English conversation.」

    (はい、誰でも受講できます。アメリカの大学の講義も受講できて、英語で交流する機会が多いので、英会話を身に付けるのにも役に立ちます。)

point!

モチベーション維持の難しさや無料だからやめても損をしないという考えから、途中で受講をやめてしまう人が多く、それらの問題を解決できるか否かがMOOCの今後のカギになっています。

大半のMOOCでは英語での交流を求められるため、語学力が不安など二の足を踏む人も多い一方、一部の大学や企業では字幕を付けたりと多言語化に取り組んでおり、気軽に受講できるところも増えています。

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