~世界の食文化を学ぼう~
Learn&Cooking
「メキシコ」編
各国の食文化を学ぶこのコーナー。
今回はユネスコの無形文化遺産に登録されているメキシコの食文化やメニューを紹介。
タコス専門店直伝のレシピも掲載。ぜひ、本場の味をご家庭で体験しましょう。

Lesson1 食文化を学ぼう!
メキシコ料理は、マヤ人やアステカ人といった先住民族から受け継いだ伝統料理と、スペイン統治下に広まったスペイン料理が融合して発展した、バラエティに富んだメニューが特徴です。なかでも料理に欠かせない食材のひとつに“チレ”と呼ばれる唐辛子があります。チレは地域ごとに栽培されていますが、メキシコは国土が広く、場所によって気候も異なるため、辛い風味のものから甘いものまでたくさんの種類があり、メキシコ全土で約70種類あるといわれています。また、北西部ではムール貝やロブスターなどの魚介類、中西部はやぎ肉、ユカタン半島は豚肉と、手に入れられる食材も異なるため、郷土料理に関しても地方色が強く出ています。
Lesson2 定番料理を覚えよう!
文化や習慣を学んだら、次は定番料理について調べてみましょう。現地での注文時に役立つフレーズも紹介します。
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TAMALES
タマレスマサと呼ばれる生地の中に、味付けしたチキンなどの具を入れて蒸した料理です。トウモロコシやバナナの葉に包んで蒸すのが特徴です。
知っ得情報
メキシコでは祭りのときや、死者の日に作られることが多いです。また砂糖やシナモンを加えて甘くしたタマレスもあります。
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POZOLE
ポゾレ鶏肉や豚肉の出汁に大粒のトウモロコシを合わせたスープ。一般的なトッピングとして、玉ねぎのみじん切りやキャベツの千切りなどがあります。
知っ得情報
緑トマトやハーブを混ぜた緑色のポソレをポソレ・ベルデ、チリペーストによる赤いポソレをポソレ・ロホと呼びます。
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TORTILLA
トルティーヤトウモロコシの粉や小麦粉で作る薄焼きのパンです。フリホレスと呼ばれるインゲン豆を煮たり炒めたりしたものを付けて食べます。
知っ得情報
三角形にカットして揚げたり焼いたりしたものをトルティーヤ・チップスと呼びます。溶かしたチーズをかけて作るナチョスなどに使われます。
飲食店で役立つスペイン語
¿Me trae la carta, por favor?
メトラエラカルタポルファボール?
(メニューをいただけますか?)
¿Qué me recomienda?
ケメレコミエンダ?
(オススメは何ですか?)
Esto, por favor.
エストポルファボール
(これをください。)
La cuenta, por favor.
ラクエンタポルファボール
(お会計をお願いします。)
Lesson3 家庭料理を作ってみよう!
最後はその国ならではの料理を作ってみましょう。今回は、新中野で手作りのタコスとメキシコの名酒メスカルを提供するタコス専門店のオーナー・星穣さんに、タコスのレシピを教えていただきました。
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タコス(ティンガデポジョ)
調理時間45分
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1.鶏肉を茹でてほぐす
鶏むね肉はしっかりと下茹でし、少し冷ましたらソースが絡みやすいように出来るだけ細かくほぐす。
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2.材料を刻んで炒め、
煮込む玉ねぎ、にんにくを刻んで炒め、そこに鷹の爪とカットしたトマト&ホールトマトを入れて煮込む。
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3.ソースと鶏肉を合わせる
2のソースの水分量が半分程度になったらボウルに移して1と合わせて塩で味を調える。
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4.トッピングを作る
Aの材料(赤玉ねぎ以外)を鍋で一煮立ちさせたら、刻んだ赤玉ねぎにかけて漬け込む。
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5.盛り付けて完成
トルティーヤをフライパンで温めたら3と4をのせ、最後にパクチーや粉チーズ、ライムを盛り付けて完成。
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取材協力
HOBO TACOS店主自ら選んだ食材を使った絶品タコスと、メキシコの伝統酒・メスカルなどを提供する。詳細はインスタグラム(@hobo_tacos)をチェック。

教えてくれた先生
タコス専門店・HOBO TACOS
星 穣オーナーシェフ
Profile
フレンチやイタリアンのシェフとして活動する傍ら、飲食店のプロデュースや企業のメニュー開発にも携わる。2010年にメキシコ料理がユネスコの無形文化遺産に登録されたのをきっかけに、メキシコ料理の道へ。お店では厳選食材によるタコスと、メキシコの名酒が味わえる。