未来のために、学んでおくこと
エコフレンドリーを集めよう♪
「Eco-friendly(エコフレンドリー)」とは、環境に優しい、という意味を持つ造語です。
環境問題を経済的に解決していくために私たちができることを紹介。今回は脱炭素社会の実現に向けて
世界各国で注目されている「Green Transformation(グリーントランスフォーメーション)」をピックアップします。
テーマ
【Green Transformation(グリーントランスフォーメーション、GX)】
グリーントランスフォーメーションとは?
地球温暖化の原因となる二酸化炭素などを排出する石油や石炭などの化石燃料を、可能な限り太陽光や風力など自然に負荷の少ないクリーンエネルギーに置き換えて、二酸化炭素などの排出量を減らす社会を実現するためのシステムの変革や取り組みです。この活動は環境を保護することはもちろん経済社会成長の機会として、産業競争力の向上も目指しています。大きなきっかけとなったのは、2015年に国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)で採択されたパリ協定です。これは、地球温暖化対策の国際的な枠組みで、先進国・発展途上国関係なく参加国が排出削減の努力を行うといった長期的な目標が掲げられました。
グリーントランスフォーメーションにまつわる各国の取り組み
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United States of America(アメリカ合衆国)
有名IT企業では事業供給過程において二酸化炭素排出を実質ゼロにする目標を掲げ、取り組みが活発化。二酸化炭素排出量を従来商品から75%削減した製品の発売、目的地まで燃費効率の良いルートを提案するなどのサービス提供が加速中です。
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Republic of Finland(フィンランド共和国)
ラハティ市は、欧州連合から「2021ヨーロッパグリーン首都賞」を受賞した循環型経済都市の先駆けです。市民はクリーンな移動手段を選択し二酸化炭素排出量を抑えると、カフェや施設で特典やサービスを受けることができます。
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People's Republic of China(中華人民共和国)
中国屈指の工業地帯である江蘇省は、脱炭素への取り組みと自然湿地の保護率64.3%達成をCOP28※にて発表。経済成長と自然環境保護の両立で成果を上げている都市として注目されました。クリーンエネルギーへの転換、低炭素化が進んでいます。
※2023年に実施された国連気候変動枠組条約第28回締約国会議
KEYWORD関連キーワードをCHECK!
グリーントランスフォーメーションにまつわる用語を英語で紹介します。テレビやネットニュースを見る際に、こうしたワードが出ていたら注意して見てみましょう。
- Carbon Credits (炭素クレジット)
- 森林保護や太陽光発電システム導入等により削減できる二酸化炭素などの排出量を主に企業間で売買取引可能にする仕組みです。
- Carbon Neutrality (カーボンニュートラル)
- 二酸化炭素などの排出量から、植林や森林保護による吸収量を差し引いて合計を実質ゼロにすることを指します。
- Carbon Pricing (炭素の価格付け)
- 二酸化炭素に価格をつけ、排出者にコストを負担してもらう仕組みです。いくつか制度はありますが、代表的なものは二酸化炭素の排出量に対して課税する「炭素税」です。
- Extreme Weather (異常気象)
- 計測された気候が平均的状態から大きく偏った状態のこと。気象庁によると、極端な冷夏や暖冬など、「ある場所・ある時期において30年に1回以下で発生する現象」と定義されています。
グリーントランスフォーメーションについて議論しよう
生活と切り離せないエネルギー問題。これからの地球環境保護のために一人ひとりが向き合わないといけないグリーントランスフォーメーションについて、意見を交換するときに使えるフレーズを3つ紹介します。
CURRENT AFFAIRS現状
グリーントランスフォーメーションに取り組むべき理由
(世界中の異常気象を深刻に受け止める必要があると思います。)
気温上昇、気候危機が迫っています
世界平均気温が120年で約1.1℃上昇。状況が変わらなければさらなる上昇、豪雨や猛暑のリスクも高まると予測されています。原因となる温室効果ガスは、移動など日常生活に由来するものが日本での総排出量の60%を占めているともいわれており、生活の基盤が揺らぐ大きな問題です。
DIFFERENCE違い
カーボンニュートラルとの違い
(カーボンニュートラルには、森林を保護するなど吸収量を増やすための施策も必要です。)
カーボンニュートラルは変革のひとつです
グリーントランスフォーメーションという変革の中のひとつが、カーボンニュートラルです。二酸化炭素などの排出量を実質ゼロにして地球温暖化を抑止することが目的であり、グリーントランスフォーメーションの基軸となるものです。日本政府は、2050年までにカーボンニュートラルを達成する目標を掲げており、脱炭素社会の実現を目指しています。
CHANGE変化
脱炭素社会に向けて実践できること
(エコフレンドリーで災害時にも役に立つ電気自動車の購入を検討しています。)
エコな新しい暮らし方で節約効果も
食べ残しをしない、食材を使い切る、洋服を長く着る、できるだけ公共交通機関を使うといったすぐに始められることも二酸化炭素削減に。さらに次世代の自動車を選ぶ、太陽光発電システムを設置するといったアクションに対して、購入費用の一部を国や自治体が補助してくれる制度も。ライフスタイルにあわせて検討してみましょう。
\ こちらもCHECK!/
知っていればエコにつながる!
脱炭素にまつわる取り組みや
マークをCHECKしよう
大きな地球環境の問題は、自分に関わることとして捉えにくいもの。身近で見つけられる脱炭素に向けた活動を知ることから始めてみませんか?政府や各団体が推進している3つの取り組みやマークを紹介します。
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FSC® 認証
森林破壊や違法伐採等の環境・社会的な問題のリスクの低い原材料が、責任を持って調達・使用されている商品に付けられるマークです。
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デカボスコア
温室効果ガスの二酸化炭素排出相当量の削減率を可視化しているマークです。
従来に比べて環境に配慮された商品やサービスを一目で選ぶことができます。 -
脱炭素先行地域
環境省が選定するモデル地域で、暮らしの質を向上させながら地域特性に応じた脱炭素に向けた取り組みを実施し他の地域へ方向性を示しています。