~世界の食文化を学ぼう~
Learn&Cooking
「中国」編
世界各国の食文化を学ぶこのコーナー。
今回は世界3大料理の一つといわれている中国の食文化やメニューを紹介。
国際中医薬膳師直伝のレシピも掲載。ぜひ、本場の味をご家庭で体験しましょう。
Lesson1 食文化を学ぼう!
中国は国土が広いため、地域によって食文化が異なります。
日本では一般的に、四川料理、北京料理、上海料理、広東料理が知られていますが、本場の中国では山東、広東、四川、江蘇(こうそ)、浙江(せっこう)、安徽(あんき)、福建、湖南の8 つに分けられ、八大菜系と呼ばれています。いずれもエリアごとの風土や特色に合わせた食材や調理法が用いられています。また、主食に関しては、小麦粉を使用した麺や、油条(ヨウティヤオ)と呼ばれる揚げパンやマントウという蒸しパン、米食の傾向があります。なお、米食の場合、おかゆで食べることも多く、朝食の定番メニューになっています。
Lesson2 定番料理を覚えよう!
文化や習慣を学んだら、次は定番料理について調べてみましょう。
現地での注文時に役立つフレーズも紹介します。
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PEKING DUCK
北京ダック北京料理の一つで、下処理したアヒルを炉や窯で焼いた料理です。パリパリに焼けた皮を、バオビンという皮に包んで食べます。
知っ得情報
焼き方には、アヒルを吊り下げて焼く吊るし焼きと、密閉した窯の中で蒸し焼きにする方法と、2 種類の焼き方があります。
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CHINESE MITTEN CRAB
上海ガニ上海料理を代表する食材です。定番の食べ方は、生きた状態で蒸す姿蒸し。身やミソの旨みが凝縮された逸品です。
知っ得情報
日本では特定外来生物に指定されているため、特別な許可を受けていない限り、生きた状態での持ち込み・輸入は禁止されています。
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MAPO TOFU
麻婆豆腐ひき肉と豆腐を唐辛子や花椒(ホアジャオ)、豆板醤などと炒め、最後に鶏ガラスープで煮込んだ四川料理の定番メニューです。
知っ得情報
麻婆豆腐は、花椒の辛さを意味する麻(マー)と、唐辛子の辛さを示す辣(ラー)という、2 種類の辛さが重要といわれています。
飲食店で役立つ中国語
有菜单吗?ヨウツァィダンマー
(メニューはありますか?)
这个菜辣不辣?ツェガァツァィラーブーラー?
(この料理は辛いですか?)
有没有推荐的菜?ヨウメイヨウトゥイジィェンディツァィ?
(おすすめの料理はありますか?)
可以刷卡吗?クァーイシュアーカーマ?
(カードの支払いはできますか?)
Lesson3 家庭料理を作ってみよう!
最後はその国ならではの料理を作ってみましょう。今回は中国の伝統哲学を元にした中医学を学び、国際中医薬膳師の資格を持つ料理家・齋藤菜々子さんに、中国の家庭料理を教えていただきました。
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青椒肉絲(チンジャオロース)
調理時間20分
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1.食材を細く切る
ピーマンとパプリカの種とわたを取り除き、縦に細切りにする。牛肉は5ミリ幅に切る。
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2.牛肉に下味を付ける
ボウルに牛肉と調味料Aを合わせてもみ、片栗粉をまぶす。調味料Bも合わせておく。
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3.たけのこを炒める
フライパンにごま油を熱し、たけのこを強めの中火で炒める。ある程度火が通ったら片側に寄せる。
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4.牛肉を炒める
空いたスペースに牛肉を広げて炒め、9 割ほど火が通ったら、ピーマン、パプリカとBを加える。
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5.味を調えて完成
ピーマンとパプリカがしんなりして、全体にとろみがついたら、粗びき黒こしょうで味を調える。
教えてくれた先生
料理家・国際中医薬膳師
齋藤 菜々子さん
齋藤先生考案のレシピ本最新刊「レンチン薬膳ごはん」(家の光協会)や「整いカレー」(文化出版局)が絶賛発売中。
Profile
大学卒業後就職するも、忙しい日々の中で食事の大切さを実感し、料理の道へ。料理家のアシスタントを務めながら、中国伝統哲学が基本となった中医学を学び、国際中医薬膳師の資格を取得。現在は家庭でできる薬膳の提案や、レシピ開発、コラム連載、イベント出演など活動中。
齋藤先生考案のレシピ本最新刊「レンチン薬膳ごはん」(家の光協会)や「整いカレー」(文化出版局)が絶賛発売中。