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2020.03.11

語学は、災害時のセーフティネット。自然災害の多い日本で、外国人のためにできることとは?

2011年3月11日の東日本大震災から、9年。地震や台風など、自然災害と常に隣り合わせと言っても過言ではない日本において、日本語を理解できない在日外国人に向けた正しい情報伝達が、課題として挙げられています。

東日本大震災を経験したフィリピン災害対策人の女性は当時について、「アナウンスがあったとしても、それは日本語で私には理解できなかった」「どこに行って、何をするべきか、それとも留まるべきなのか、とにかくわからなかった」と振り返ります。

多文化共生社会の実現を目的とした活動を推進している、特定非営利活動法人多文化共生マネージャー全国協議会では、災害時に日本語を母国語としない人たちをサポートするための活動を行なっています。今回はその活動のひとつとして、千葉県浦安市で開催された「外国人サポーター講座」に密着。この講座では、災害時に外国人が直面する問題や事例を学習し、避難所で外国人に災害情報を伝えるシミュレーションを行なっています。

多文化共生マネージャー全国協議会の理事・高橋信行さんは、日本語での情報提供と、外国語の翻訳の情報提供のタイムラグを少なくしたいと語ります。できるだけ文字を少なくするなど、要点を絞った情報提供が重要になってきます。

養成講座を受けた日本人が、在住外国人に災害時の行動をレクチャーする実践の時間も用意されています。

避難所のルールや、天気予報、そして食事の内容など、講座で作成したシートを使いながら説明していきます。この講座の参加者は年齢も職業も様々。中には高校生の参加者もおり、「若い人にしかないような力を、もっと強くしていきたい」という頼もしい言葉を残してくれました。

語学や日本とは異なる文化や慣習を学ぶことは、外国人とともに災害を乗り越える手段のひとつになりえるのです。