2019.10.16
2019.10.16
ソマリア連邦共和国をはじめ数カ国でテロ組織や、ギャング集団に所属する若者たちの脱過激化、社会復帰支援活動を行う永井陽右さん。長期的な内戦の影響で治安が悪化し、テロ組織を含め複数の武装勢力が存在するソマリア連邦共和国。テロの件数も多く、世界で最も危険な場所とも形容される国で、彼はどのようにギャングたちとコミュニケーションをとっていったのでしょうか。
彼が活動をはじめたのは19歳の頃。99.9%の大人に批判されてきた、と語ります。海外には行ったことがないし、英検は5級で英語を流暢に話すこともできない。そんな中でも意識してきたのは、相対するギャングたちと「共通項を作る」こと。スラングを調べて、会話の中で盛り上がれるようにしたり、彼らが世界に対して苛立っていることに寄り添ったり、ギャング集団と対立するのではなく、対話によって別の生き方を提示してきました。
言葉はただのツールでしかない、と言い切る永井さん。上手な言い回しや、語彙力ではなく、一対一で向き合って「一緒に」物事を考えていく彼の姿勢こそが、世界を変えていく原動力なのかもしれません。
彼がテロ組織やギャング集団から更生させた若者は、250名を下りません。テロと紛争の解決に向けた永井さんの活動は、まだ終わりません。