英語のライティングやリーディングは得意でも、リスニングやスピーキングが苦手な人は多いのではないでしょうか。特にリスニングは英語を聞き取る能力であり、スピーキングにも欠かせない重要な英語能力です。

英語のリスニングが苦手な人は上達につながる勉強法を実践し、自身のリスニング能力を伸ばしましょう。

当記事では、英語学習におけるリスニングの重要性から、リスニング上達に効果的な勉強法と、リスニングが苦手なケース別の対処法までを紹介します。

リスニングとは、相手の発した英語を聞き取り、理解する能力のことです。

リスニングは下記に挙げる「英語4技能」の1つであり、英語を身につける上で必要な能力とされています。

英語4技能の中では、リスニングはスピーキングと並んで英会話でのコミュニケーションに欠かせない能力です。リスニング力があれば、相手の発した英語を正しく聞き取り、発言の意図を理解できます。

リスニング力がないと、相手が何を言ったかが理解できず、会話内容に合ったスピーキングにつなげられません。英会話でのコミュニケーションを円滑に行えるようになることが、リスニングを学ぶメリットです。

英語学習では、リスニングのほかにヒアリングという表現が使われるケースもあります。ヒアリングの意味は「聞く」であり、リスニングと近い意味合いを持つ言葉です。

英語において、「listen」は「意識して聞く」であり、対して「hear」は「意識せずに聞く」を意味します。なお、現在では、聞き取りの学習は「リスニング」と表現することが一般的となっています。

英語リスニングにはさまざまな勉強法が存在します。英語のリスニング力を高めるためには、自分のリスニングレベルや英会話の目的に合わせた方法で勉強することが大切です。

以下では英語リスニングの代表的な勉強法を5つ挙げて、それぞれの特徴やおすすめの人などを解説します。

リスニング教材とは、リスニング用のCDと教本がセットになった、リスニングの専門教材です。CDを再生しながら教本を読み、自分が聞き取れなかった・意味を理解できなかった会話にはマーカーを付けるなどして勉強を進めます。

リスニング教材は価格が手頃で、リスニングの勉強法として始めやすい点がメリットです。一方で、教本を読みながら音を聞いているとつい聞き取れたつもりになってしまい、勉強を重ねても実際にはリスニングが上達しないケースも起こり得ます。

リスニング教材を使う勉強法は、独学に慣れている人におすすめの方法です。

英会話教室に通い、ネイティブ講師にリスニングを指導してもらう方法です。英会話教室ではネイティブ講師が話す生の英語に触れながら、リンキングやイントネーションといったリスニングのコツを学べます。

また、英会話教室ではリスニングだけではなく、スピーキングの学習も進められる点が特徴です。レッスンの中で発音方法の指導が組み込まれているケースもあり、会話の中で自分が正しく発音できているか確認したり、アドバイスをもらえたりします。

英会話教室に通う方法は、リスニングとスピーキングの学習を並行して進めたい、学習効果が高い方法で学びたい人におすすめです。

英語音声の映画・ドラマ・ニュースを視聴して、英語に触れる学習方法です。動画配信サービスの普及によって英語音声のメディアは多数存在しており、利用することで気軽に英語の発音やリズムに親しめます。

ただし、英語音声の映画・ドラマ・ニュースは基本的に英語圏の人向けであり、初心者にはレベルが高すぎる傾向です。また、スラングが多用されるなど、必ずしも正しい英語ではないケースもあります。

英語音声の映画・ドラマ・ニュースは、英語に触れるきっかけとしては使えるものの、本格的なリスニングの勉強には向かないと言えます。

英語の単語帳・参考書には、CDや音源のダウンロードURLが付属している商品も存在します。音声付きの単語帳・参考書を使い、英単語やフレーズを見ながら、音声を聞く勉強法です。

単に単語帳・参考書で英語学習を進めているだけでは、英単語の綴りは分かっていても音のイメージができません。単語帳・参考書を見ながら音声を聞くことで、英単語やフレーズと英語の音を結び付けた学習が可能です。

音声付きの単語帳・参考書を使う方法は、リスニングの基礎学習を効率的に進めたい人に向いています。

英会話アプリとは、スマホなどのモバイル端末で英会話学習ができるアプリケーションです。英会話アプリを活用すると、好きな時間に好きな場所で英語学習ができます。

英会話アプリは、難易度選択・AI搭載・単語検索・スピーキング学習などの各種機能が搭載されているアプリもある点が特徴です。自分に必要な機能が揃っているアプリを活用することで、効率的なリスニングの勉強ができます。

英会話アプリは、自宅や通勤中などにも英語の学習習慣を作りたい人に向いている方法です。

リスニング教材などを活用して英語学習をしていても、英語の聞き取りに苦労してなかなか上達しない人もいます。英語が聞き取れない人は、なぜ聞き取れないかの原因を把握して、適切な対処法を取ることが重要です。

英語が聞き取れない3つのケースを解説し、対処法も紹介します。

単語を聞き取れないケースは、単語の発音を理解していないことが原因です。

日本人は、カタカナ英語のままで英語の音を覚えているケースが多い傾向にあります。たとえば「water」という単語は、カタカナ英語では「ウォーター」と表記されるものの、実際は全く異なる発音です。

また、英語にはリンキングに代表される、2つ以上の単語をつなげて発音を変化させる方法があります。リスニングでは、リンキングなどの発音変化にも注意しなければ単語を聞き取れません。

単語を聞き取れない人は、まずは単語の発音を覚えることが大切です。発音記号の読み方を理解し、リンキングの法則も習得しましょう。

単語や文章の意味が分からないケースは、自分が知っている単語・フレーズや英文法の知識不足が原因です。

単語を聞き取れても、聞き取った単語や文章がどのような意味を持っているかを知らなければ、会話の内容は理解できません。単語や英文法の理解はライティング・リーディングだけではなく、リスニングにおいても重要なポイントです。

単語や文章の意味が分からない人は、英語の語彙力を少しでも高める勉強をしましょう。単語帳を活用したり、英会話教室で実際に単語や英文法を使ったりすると、効率的に勉強できます。

英単語が覚えられない！効率的に記憶できる勉強法とは

英会話のスピードに付いていけないケースは、頭の中で日本語での単語訳をしながら英語を理解しようとしていることが原因です。

英語と日本語では、文章を構成する単語の語順が異なります。英語では動詞や目的語が文章の最後に置かれることが多いため、日本語に訳そうとすると会話を最後まで聞き取ってから考えなければなりません。会話に出てきた単語を記憶しながら、頭の中で日本語に訳す作業をしていることが、スピードに付いていけない理由です。

英会話のスピードに付いていけない人は、聞き取った英語を英語のまま理解できるようにトレーニングしましょう。英語に触れる時間を多く取り、英語を聞くだけではなく自分でも話す機会を増やすと、英語で考える能力が身につきやすくなります。

リスニングは、英会話での円滑なコミュニケーションに欠かせない、英語を聞き取って理解する能力です。リスニングの勉強はリスニング教材を使ったり、英会話教室に通ったりなどの方法があります。英語の聞き取りが苦手な人は、適切な対処法でリスニングの基礎を固めましょう。

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